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ワークショップ活動

統合型リゾート(IR)とまちづくり

座長:
■主旨

 統合型リゾート(Integrated Resort;IR)という言葉は、シンガポール政府が2005年ころからカジノに代わり、使い始めた造語です。欧州諸国や韓国に見られる単体型 カジノと違い、統合型リゾートにはホテル、MICE施設、レストラン、エンターテイメント、ショッピングなどが併設されています。これは大企業の事業部制やカンパニー制 のような組織構造に似ています。IRは機能やターゲットが違う施設が集積することで、従来型のターゲットマーケティングを超えた、新しい観光ソリューションを提示して います。
 カジノとIRはどう違うのでしょうか?カジノとは賭博を目的とする施設で、古今東西、議論が絶えません。カジノという言葉はギャンブルを連想させ、ロジックでなく、 好き嫌いで評価されがちです。賭博については人それぞれ考え方が違います。個人の人生観や哲学が色濃く出てしまいがちなウェットな分野です。いっぽうで統合型リゾー トは地域活性化や雇用拡大、訪日外国人旅行者の増加などのドライな経済政策を目的としており、イデオロギー色がほとんどありません。
 本ワークショップでは、IRを課題実現のためのツールと位置づけたいと思います。IRを使ってどのような社会問題や経済問題を解くことができるのか?IRという“武器”を 持つことで、大阪でなにが可能となるのか?これからの都市はどのような“遊び”を内包すべきか?これらの諸問題について議論を深めたいと思います。