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ワークショップ活動

国際観光で大阪・日本の次世代と未来を創る戦略

座長:
阪南大学
国際観光学部
教授 松村 嘉久 氏
■主旨

 近年,訪日外国人旅行者が急増するなか,インバウンド効果で大阪や関西各地が賑わう一方で,違法な民泊やタクシーも増え,京都などにおいては「観光公害」という課題も浮かびつつある。しかしながら,人口減少社会へ突入する日本を救うひとつの道筋は,間違いなく国際観光振興,特にインバウンド振興にあり,日本の既存のインフラや諸制度,究極は日本そのものが,アウトバウンド対応からインバウンド対応への構造転換を迫られていると言えよう。ラグビーワールドカップ,大阪サミット,東京オリンピック,大阪万博・統合型リゾートの誘致と,大阪や日本のインバウンドをめぐる状況は,ソフトもハードも,これからの数年間で必ず,急激な変貌を遂げるであろう。
 日本の繁栄や日本人の生活を維持発展させるためには,持続可能なインバウンド観光の在り方の検討が不可欠であり,訪日外国人旅行者を適切に呼び込み,日本各地の地域へ適切に誘いつなぎ,各地域での観光消費を高めるとともに,日本滞在の満足度も高め,訪日リピーターを獲得し続けなければならない。関西国際空港というゲイトウェイを持つ大阪には,単に大阪でのインバウンド振興を図るだけではなく,広く関西圏や中国,四国地方,さらには日本全国へ訪日外国人旅行者を誘う,ラグビーのスタンドオフのような結節点機能が求められている。国際観光で次世代と未来を創る戦略を練るなかで,大阪は先駆的な存在であるがゆえ,すでに課題や問題も浮かび,今後数年で予想される急激な変貌のもと,大阪に求められる機能や役割も劇的に変容するであろう。
 以上のような認識に基づいて,本ワークショップでは,例えば以下のような諸点について具体的な検討を行い,「国際観光で大阪・日本の次世代と未来を創る戦略」の策定を目指したい。