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ワークショップ活動

「創造都市・大阪をイメージする」

座長:
大阪市立大学大学院
教授 佐々木 雅幸 氏
■主旨

 「創造都市」とは「市民の活発な創造活動によって、先端的な芸術や豊かな生活文化を育み、革新的な産業を振興する『創造の場』に富んだ都市であり、温暖化などグローバルな環境問題を地域社会の草の根から持続的に解決する力に満ちた都市」のことです。「創造都市」は21世紀型の新たな都市モデルとして、また都市政策の目標として世界中で熱い注目を集めており、「創造都市」を標榜したり政策目標として掲げる都市が急速に増加してきています。大阪はかつて、難波津とよばれる水運の中心であり、経済・文化・宗教の中心として発展した大都市でした。商人と町衆の力で無数の橋を架けた美しい水辺空間を持ち、世界に先駆けて米取引の先物市場システムを産み出し、文楽に代表される洗練された上方文化を育むなど、世界に誇りうる「創造都市」だったのです。しかし近年、産業構造の変化と東京圏への一極集中化により、人口の減少や企業の工場・本社機能の流出、大学の郊外移転による知の流出などが続いた結果、大阪を取り巻く経済状況は悪化の一途をたどっており、都市としての魅力や競争力が衰えていく歴史的衰退期に陥っています。本ワークショップでは、このような厳しい状況の中、どのようにして市民の創造性を引き出し、豊かな歴史や伝統的な文化・芸術・産業のユニークさを活かした、個性的な都市の魅力づくりによって大阪を再生するのか、多面的に考えてみたいと思います。平成18-19年の活動では、大阪の中で創造都市をつくりあげる「クラスター」になりうる地域として中崎町、堀江、天保山などを取り上げ、それぞれの地域をさらにクリエイティブにしていくためのまちづくりについての提案を行いました。今期は「クリエイティブ産業」をキーワードとして、大阪におけるクリエイティブ産業の可能性や、クリエイティブ産業をまちづくりの中でどのように展開させていくかについて、クリエイターとの交流などの活動を通して進めていきます。