ワークショップ活動

多様化した時代のコミュニケーションを見据えた都市・交通戦略

座長:
京都大学大学院工学研究科
都市社会工学専攻
准教授 松島 格也 氏
■主旨

 近年人々の嗜好や行動パターン,家族形態などがますます多様化している。そのため,これまでのような典型的な世帯・個人を念頭においた都市・交通政策では対応しきれない点も多い。都市がこれまでに私たちの暮らしに対して果たしてきた役割は様々であるが,その役割の重要性は時代と共に変化する。
 友人や家族と実際に会って食事をとったり余暇を楽しんだりするといったコミュニケーションを実現することは,都市のもつ大きな機能の一つである。質の高いコミュニケーションをより効率的に実現するためには,適切な相手を見つけ出してその相手と確実に同じ時間を過ごすことが重要であるが,人々の嗜好や行動が多様化している現代では,家族や友人の間で予定を調整して共に行動することが実現しにくくなっている。
 以上のような背景に基づき,本WSでは,多様化した時代において都市の果たすべき役割について検討する。関西において今後整備される都市・交通インフラを念頭におきながら,質の高いコミュニケーションを実現するために必要な都市・交通戦略について考察する。